大分県山国町で長年有機無農薬農業を実践されている上級麹士さんから大変珍しい『稲麹』をいただきました。

ちょっとご紹介させてください。私たちが現在使っている種麹(たねこうじ:麹を造る際に使う元の麹菌のこと)は、人間の手によって管理

されているもので一般に『もやし』と呼ばれていますがこの『稲麹』は野生の麹菌です。

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人里離れたところで完全無農薬栽培された稲の穂にしか見られません。

IMG_0965黒い胞子がびっしりと付着している様子が見えます。

先日観た『千年の一滴』という映画で昔ながらの日本酒を造る際にこの『稲麹』を採取して麹を造っているシーンがあり是非一度

実物を見てみたいと思っていたので大変感動しています。

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日本では酒の製造技術の発達に伴って麹菌を取捨選択しながら現在使われている『もやし(種麹)』が出来上がってきました。

縄文時代に創られた土器の内側にブドウの種が付着していたことからブドウや野イチゴアケビなどの果物を土器の中で発酵させて

酒を造っていたことが鑑定の結果わかっています。

弥生時代には米による酒が造られ始め平安時代に入ると酒、醤油、酢、味噌といった日常嗜好品が町でも売られていたようです。

img084しかも当時の技術は相当高い水準にあったようで良質な種麹を製造する為に「木灰」の持つ天然の殺菌効果を巧みに応用することによって麹

カビと雑菌を選別していたようです。

「微生物の純粋培養法」これによって安定した良質の麹を製造することができるようになり、日本中に酒造りなど発酵食品が広

まっていったようです。

発酵教室では京都の種麹屋『菱六』さんの種麹を使っています。

ご家庭でも安定した麹が一年を通して造れます。

手づくりの麹が造れるようになると自家製の味噌・醤油・甘酒・味醂などを自分好みに造り愉しんでいただけます。

今後農産物が安い値段でどんどん海外から入ってきます。

私たちが出来ることは地元の物を使いせめて毎日使う物をくらいは手作りしながら日本の伝統食文化を残していくこと。

簡単なことですしそれが自然に穏やかに暮らしていく方法ではないかと思います。